ジーンズリペア&リメイク hands-onの裏ブログへようこそ。
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今回紹介するのはこちらです。
リーバイス506XX(1st)Gジャン ビンテージです。
左胸の片ポケット仕様。
今更説明不要の1stです。
左胸ポケット上にフラップが付いています。
(大戦モデルだとこれが省略されています)
フロントボタンの数が5個です。
(大戦モデルだと4個になります)
よって、これは大戦モデルではないのがわかります。
1stは1952年まで作られています。
なので赤タブは片面タブとなります。
念の為にチェックします。
やはり片面です。
ここで気になるのが、色です。
真っ赤ではなくて、退色した赤です。
これは染料の影響だと思います。
当時はタブの染めの技術が悪かったのでしょうか?
次にチェックするのがリベットの刻印です。
中央寄りになっています。
そして CO です。
(Oが大文字)
これは1940年代の特徴だと思います。
戦前の1930年代はCoの刻印でした。
(o が小文字です)
よって戦後モデルの可能性が高いです。
※大戦モデルにも CO(Oが大文字)リベットがありますが
おそらく、大戦モデルの中期~後期に作られた物だと思います。
ボタンをチェックします。
重要なのはボタン裏の形状です。
膨らみのあるドーム型になっています。
これも1940年代以前の特徴だと思います。
(1950年代になるとフラットになります)
後ろ身頃をチェックしましょう。
1stなのでシンチバック(尾錠)が付いています。
ハサミでカットされたものがありますが、付いていて良かったです。
実はここが1stの年代を判別する重要ポイントなのです。
針付きのシンチ金具です。
そして留め具がギザギザになっています。
これを見て、戦後モデルだと確信しました!
シンチ金具は年代によって変化をしています。
当店の資料を探したのですが、ちょっと見つからないので
今回は茨城県水戸市にある
ビンテージ古着屋 スマイリー さんのブログから画像をお借りします。
(オーナーさんに使用許可を得ています)
※オーナーの川又さんは THE501XX の出版に関わった方です。
まずはこちらです。
1930年代 戦前に使われていたタイプの 針付きシンチ金具です。
(針が下に隠れていて見えませんが、、、汗)
滑り留めが無くて、フラットなタイプですね。
大戦モデルの初期型(移行期)にも使われていたりします。
うちの過去ブログにもそれがありました→ こちらをクリック
次に大戦モデルのシンチ金具です。
フラットだった形状から、このような滑り留めが付いていますね。
大戦モデルのパーツは色んな種類があったようなので
これだけではないと思います。
(メーカーオリジナル品ではなくて、既製品を使っていた為)
そして、戦後のタイプです。
このように滑り留めのギザギザが全体に広がっています。
この形状で、より生地をしっかりと留める事が出来るようになったようです。
今回紹介した物と同じではありませんか?
戦後モデルは最終的にこのような針無しタイプになります。
(尖った針を衣類に付けるのは危険だと判断したのでしょう)
シンチ金具にも進化の歴史というのがあって面白いですね。
ちなみに これが506XX(1st)Gジャンの最終モデルです。
この画像の元ネタは当店の旧ブログです→こちらをクリック
1950年頃になると、このタイプかと思います。
リベット刻印やボタン裏の形状でも年代の判断が出来ますが、、、
506XX(1st)Gジャンの年代判別には色んな説があるので
これが正解とは言い切れないのですが、、、
リーバイスのGジャンの知識はまだまだなので、、、苦笑
現状ではこの判別方法が一番正しいのかな?って思っています。
ネットで検索すると 色んな説があるので
色々と調べてみてくださいね。
では!
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