こんにちは ジーンズリペア&リメイク hands-onです。
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今回紹介するのはこちらです。
いい感じにアタリが出た、古着ジーンズです。
この距離からでも、独特の縦落ち感がわかりますね。
近くで見ると、この迫力です!
点と線が入り混じった ムラ感のある縦落ちです。
ムラ感と書きましたが、不規則な感じがわかりますか?
強い部分と弱い部分、色んな要素が混ざっています。
アウトシームの縫い目は極太ステッチ跡がクッキリと出ています。
ステッチのピッチ幅がそのままアタリとなっていますね。
ため息が出るような、カッコ良い色落ちです!
フロントのヒゲは薄っすらと出ています。
適度に洗って穿かれたジーンズだったのでしょうか?
洗濯が少ないと出る バキバキのヒゲ よりも、この位が個人的には好きです。
ディテールをチェックします。
フロントの小股にカンヌキ留めがないので、、、XXでしょう。
ボタンフライなので501XXです。
フライボタンの下地がフラットタイプです。
このディテールだけで、、、
片面タブ~両面タブの初期 1952年以前というのが絞れます。
サイドステッチは短いですね。
片面タブでもサイドステッチが短いバージョンはあるので、
まだ絞れません。
リベット刻印は全体に広いタイプです。
ここで1950年~52年頃というのが絞れます。
1940年代だと、刻印は中央寄りですので、、、
ベルトループは極太になっています。
Wステッチ幅は標準仕様ですね。
自然な中盛りによって、アタリも出ています。
さて、内側をチェックしていきましょう。
もちろん隠しリベット付きです。
リベット刻印が 12 になっています。
当時の12番工場です。
この番号とサイドステッチの長さに共通点があるのでしょうか?
リベット裏は銅色です。
磁石テストをやっていませんが、、、
年代的には銅製だと思います。
鉄製の銅メッキだとサビがスレキに染み出ている事が多いですし、、、
ボタン裏はフラットタイプです。
1940年代になると、、、ドーム状に丸くなります。
トップボタン裏です。
刻印? ギザギザした傷のような物があります。
ここまでのディテールから判断出来る事は、、、
501XX 片面タブ(47モデル)の後期型~ 両面タブ(革パッチ)の初期型です。
1950年~1952年頃ですね。
後ろ身頃をチェックします。
お尻周辺もいい感じに色落ちしています。
節々のアタリ(パッカリング)が最高にカッコ良いです。
洗濯が多い方が、糸の縮みでこのような表情になると思います。
センターループはもちろん ど真ん中になります。
最後まで引っ張りました、、、
赤タブのチェックです。
サイドにRマークが無いという事は、、、
片面タブでした!
よって 1950年~51年頃の501XXだと思います。
47モデルの後期型です。
ボタン裏がフラットだから、最終型かもしれません。
職人目線で気になったのが、ここです。
バックポケットのステッチワーク。
返し縫いで糸を飛ばす事が多いのですが
これはもろにポケットの内側を走っています。
裏を見ると、こうゆう事です。
物作りの参考にしたい部分ですね。
こうゆうバージョンもあるのだと、勉強になります。
隠しリベットの刻印(工場番号)とサイドステッチの長さの関係ですが、、、
過去ブログをチェックしました。
↓
11番工場でも同様のディテールがありました。
ちなみに、同年代でサイドステッチが長かったのも
過去ブログで見つけました。
↓
それは15番工場でした!
この当時は個体差が多いので、まだ断言出来ませんね。
これからも調べていこうと思います。
では!
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