こんにちは ジーンズリペア&クラフト hands-onです。
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今回紹介するのはこちらです。
かなり穿き込まれたジーンズです。
(リペア前の画像)
この距離で見ると、ビンテージ独特のオーラを感じます、、、
???
ズレカン!
しかも下側!!
ありえない!!!
長年、リーバイスのビンテージデニムを見てきましたが
これは初めて見ました。
ありえない、、、と書いたのには理由があります。
股補強のカンヌキ留めです。
下側になってしまうと、本来の役割を果たしません、、、涙
これはある意味、エラーです。
当時の縫い子さんが、やらかして しまったのでしょう、、、汗
そして、そのまま店頭に出てしまいました。
この部分はチェックされていなかったのでしょうか?
通常のズレカンはステッチのちょっと上側です。
これは補強が効いております。
※ステッチ上の通常位置でも、もちろん効いております。
しかし、こうゆう珍品にマニアは弱いですね、、、
エラーコインみたいな扱いだと思います。
激レアです。
という事で、引き続き ディテールをチェックしていきます。
ボタンフライなので501、、、
隠しリベット無し
トップボタン横がVステッチ
ズレカン=ビッグE前期型
もしくは、Wネーム期
というのが断定できます。
※16ボタンのみ例外があります、、、
フライボタンは足長Rです。
(R刻印の軸が長く伸びております)
これもビッグEのディテールです。
トップボタン裏 W刻印です。
マニアックな部分ですが、、、
ステッチワークに注目します。
帯下のチェーンステッチがオレンジスパン
帯上のシングルステッチがイエロー綿糸
糸の素材が違っているのがわかりますか?
スパン糸=光沢有り
綿糸=光沢無し
わかりやすい部分だったので、紹介してみました!
1950年年代まで XX オール綿糸
1962年 XXギャラ無し以降 綿糸にスパン糸がちょっと入ります。
1966年 XX~ビッグE移行(Wネーム期)綿糸多い+スパン糸少ない
1967年以降 ビッグE前期(Vステッチ)綿糸少ない+スパン糸多い
このように綿糸とスパン糸の割合は徐々に変わって行きます。
時代の変化を感じ取れる、面白い部分です。
後ろ身頃です。
パッチがありませんね、、、汗
Wネームの可能性もありますが、、、
個人的意見としては、タイプ物だと思います。
バックセンター、バックヨークのWステッチ
オレンジのスパン糸です。
糸の素材も 年代判別 を見分けるポイントだと思います。
バックポケットはオール綿糸ですね。
アーキュエイトステッチが擦り切れております。
赤タブが擦れ切れておりますが、、、
ビッグEです。
Vの幅は、、、わかりません。
(均等V、不均等Vの違い)
最後に生地の色落ち感です。
XXのような 荒々しさがありません。
綺麗に縦落ちしております。
総合的に見て、、、ビッグE 前期 タイプ物 だと思います。
1967年~69年頃でしょう。
過去ブログに今回に近い物を紹介しておりました。
↓
こちらのブログにはパッチが付いておりまして
Aタイプでした。
という事は、、、これもAタイプ?
かもしれません。
いやー、今回は 超珍しい 下ズレカン でした。
色々なビンテージジーンズに出会うので
本当に面白いです。
リペアのご依頼、ありがとうございます。
では!
SDGsの目標12 作る責任 使う責任
デニム(綿100%)は直し続けると、一生使えますよ!
人生の相棒にデニム(綿100%)という選択を、、、
※ポリエステル混紡のストレッチデニムは例外です。
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