ジーンズリペア&リメイク hands-onの裏ブログへようこそ。
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今回紹介するのはこちらです。
フロントボタン横がVステッチ仕様
501XXかな?
バックポケットに隠しリベットはありません。
ビッグEか XXの最終モデルになります。
パッチが付いていないので
XXかビッグEかの判断は出来ません。
フロントの小股部分に注目です。
カンヌキが上にずれた位置に打ってあります。
これを通称 ズレカン と呼んでいます。
パッチが無い場合、このズレカン仕様だと
XX直後の Wネームだと判断されます。
Wネームとはパッチの品番表記が
501XX 501 などと、二重に書かれていた事から由来します。
(501XXから501に品番変更しますよ!という意味でしょう)
この品番変更が行われたのが1966年の出来事です。
赤タブはもちろんビッグEなのですが
注目すべきは V の幅が左右不均等になっている事です。
1966年以降にこのように左右不均等になると言われています。
よって、こちらはWネームの可能性が高いと思われます。
なので、このジーンズの製造は1966年~67年頃だと推測します。
バックポケットのアーキュエイトステッチにも注目です。
定規との比較でわかりやすくしています。
ミシン目のピッチが非常に細かくなっています。
1センチで5針位ありますね。
相当細かいです。
不思議です。
トップボタン裏をチェックします。
16刻印でした。
マニアの間では有名な16ボタンです。
16ボタン工場は特殊な仕様が多いとされています。
通常の工場とは違う 特別仕様が多い事で有名です。
(マニアックな16ボタンは古着市場で人気です)
コインポケットに斜めのシワが入っています。
ここに耳を使っていないので
このような斜めのシワが入ります。
下生地は横向きに対して、コインポケットは縦向きに生地を使っているからです。
縦と横の縮率差によって、このような現象が起きます。
(縦が横よりも縮率が大きいのです)
16ボタンはコインポケットに耳付きが多いと聞きますが
これは例外ですね。
こうゆうイレギュラーがあるのが501の魅力かもしれません、、、
リペア途中の画像を撮影しました。
バックポケットの解体をしています。
これはかなりマニアックなネタです。
こんな事を気にするのは私だけかもしれません。
バックポケットの付け根に生地の縫い代が折り畳まれています。
こうなっている理由ですが
ここに隠しリベットを打つための生地端なんですね。
しかし、これには隠しリベットはありません。
ポケットの裁断はXX時代の隠しリベット仕様なのですが
縫製は隠しリベットが付きません。
そうなんです、、、
この生地端は邪魔なのです。
なので、こうやって折り畳んでいるのでは?
なんて勝手に想像してしまいます。
こうゆう部分にも隠しリベットを使っていた事の名残りがあるんですね。
この年代の501のバックポケットを解体する人しか知らない事実です。
(解体する人がいても、これに気が付かないと思いますが、、、)
最後に色落ちをチェックしましょう。
ランダムな縦筋が出ていますね。
(一直線に縦筋が入っているのがわかりますか?)
まるでXXのような色落ちをしています。
16ボタン工場では、古い生地を使っていたと言われます。
(生地在庫の回転率が悪かったと予測します)
よって、このような古い年代の色落ちになるようです。
これも16ボタンの人気の理由です。
16ボタンだけを集めているマニアもいるみたいですね。
いやー
久しぶりにブログを書いて
面白かったです。
ちょっと最近、忙しすぎて
まったくブログに手が付けられない状況でした。
かなりネタは溜まっています。
このジーンズが入荷したのは半年以上前なんですね、、、汗
ブログを定期的に更新出来るように頑張らないと、、、
では!
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