ジーンズリペア&リメイク hands-onの裏ブログへようこそ。
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今回紹介するのはこちらです。
ヒザ部分が絞ってあり、スソに向けて徐々に広がっていますね。
ブーツカットの リーバイス517になります。
銅ボタンにジッパーフライです。
ボタン裏の刻印は 8 でした。
501でもボタン裏8は存在しますね。
この番号だけでも、年代が絞れてしまう部分ですが、、、
ジッパーはタロン42でした。
有名なジッパーなので、説明不要でしょうか?
今回はちょっとした豆知識を書きます(大した事ありませんが、、、)
裏側に USA の刻印があります。
ビンテージのタロン42にはこのような刻印が入っています。
タロン42って全部ビンテージじゃないの???
と思った方もいると思います。
復刻やレプリカジーンズにもこのタロン42が使われているのをご存知でしょうか?
そうなんです、当時のビンテージパーツも存在しますが 復刻版もあるのです。
小規模メーカーであればビンテージパーツを揃える事が出来るかもしれませんが
大規模な大手メーカーは無理でしょう。
そんな大量に当時の品は残っていませんから、、、
※復刻版でも、生産終了した在庫はデッドストックだと思います。
デッドストック=不良在庫、、、新品未使用みたいな感じ?
こちらが復刻版のタロン42です。
オリジナルにそっくりですね。
しかし、違いはあります。
ジッパーテープがポリエステル素材なのがお分かりでしょうか?
光沢感がありますよね。
ビンテージ物になると、光沢感の無い 綿100%です。
ビンテージ古着のタロン42は色褪せていませんか?
綿100%は色落ちをするし、経年劣化しやすいです。
その点、復刻は化学繊維なので色落ちをしなくて
経年劣化も少ないです。
味が出るという意味ではビンテージ物が良い。
しかし、強度面で安心なのは復刻だと思います。
そうゆう意味でも、大手メーカーは復刻を使うと思いますよ。
裏側をチェックしましょう。
42と刻印されています。
USA の刻印がありません。
どこの国で製造しているのでしょうか?
( USA製だったら、刻印を入れると思うのですが、、、)
知っている人は知っているので、大した事ないネタでしたが
思いついたので、ちょっと書かせて頂きました。
紙パッチに注目です。
手縫いのリペアではありません、、、
紙の材質です。
やけに白い紙です。
これは501のビンテージでも見かけます。
ボタン裏 8番に共通するのかもしれません。
ビッグE です。
517のビッグEというだけで年代がかなり絞れます。
517のデビューが1971年だからです。
ビッグEからスモールeに変更になったのが1973年頃です。
(両方が同時に存在した移行期もあります)
ビッグEからスモールeへの移行期といえば、、、
右前ポケット裏に縮率表記などが記載された スレキスタンプです。
通称 66ビッグE というやつです。
ありません!
印字の欠片もありません。
この移行期でチェックするのはもうひとつあります。
アウトシームの縫製です。
こちらはシングルステッチでした。
移行期になるとチェーンステッチになっていたりします。
という訳で、こちらは66ビッグEでは無くて
ビッグEです。
517の最初期だと思います。
1971年製ではないでしょうか?
最後に色落ちを見ていきましょう。
綺麗な縦落ちをしています。
517は505と同じプリシュランクの防縮デニムを採用していますが
色落ち感は同じ年代の501に近いと思います。
アウトシームやスソのパッカリングも綺麗に出ています。
517はブーツカットなのでアウトシームに耳を使っていませんが
(カーブラインに沿って直線の耳は使えない)
このようなアタリが出ています。
耳(セルビッチ)付きでは無くても、脇のアタリは出ると思います。
でも、耳が付いている方が嬉しいのですが、、、苦笑
では!
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