こんにちは ジーンズリペア&クラフト hands-onです。
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それでは、今回紹介するのはこちらです。
ボタンフライなので501です。
前股が極太ステッチでカンヌキ無しという事は 501XXが確定します。
(XX最終モデルはカンヌキ有もあるそうです)
隠しリベットが付いている、、、これもXXを象徴するディテールです。
(XX最終モデルは隠しリベットがなくなりますが、、、)
リベット裏が銅です。
これでギャラ入りが確定します。
(1955年~1962年まで)
個人的な意見なのですが、、、
ギャラ入り期から色落ちにムラ感が強くなる気がします。
XXらしい色落ちという感じです。
ギャラ無し期(1962年以降)からビッグEに近い、
ややフラットな色落ちになるような気がします。
ビンテージデニムは個体差があるので、断言できませんがそんな気がします。
先ほど、リベット裏が銅と書きましたが
これは裏側から突起が表に貫通するリベットです。
(通称 打ち抜きリベット)
よって、突起の部分は裏からつながっています。
貫通してから、突起が表から潰される事で
リベットが締まるという仕組みです。
ここからが本題です。
銅リベットと書きましたが、、、
このリベットは磁石にくっつきます!
押さえつけていません、、、
やらせじゃありませんから(笑)
ギャラ入りのXXをお持ちの方は磁石でテストしてみてください。
そうなのです、、、
鉄製で銅メッキ処理がされたリベットなのです!
劣化したリベットからサビが出ているのもたまにあります。
リベットの研究で、これを削ったこともあります。
そしたら、中から生の鉄色(シルバー)が見えます。
この鉄製の銅メッキリベットなのですが
ちょうど、このギャラ入り期に採用されているようです。
詳しくは、次のブログでさらに掘り下げますので
よろしくお願いします。
ポイントになるのはリベット先端の突起の形状です。
(次回ブログでその比較をしますからね)
フライボタン(小ボタン)です。
刻印のRに注目です。
軸の部分が長いですね。
これを通称 足長Rボタンと呼びます。
これもギャラ入り期から採用されたボタンのようです。
(ビッグEの最終まで続いた、息の長いディテールです)
バックセンターループが左にずれています。
(手縫いリペアされていますが、外された跡はありませんので、、、)
ループがずれるのはある年代だけの出来事です。
その理由も色んな説があるのですが、、、はっきりとはわかりません。
※当時の縫製技術が低かったからという説は違うと思います。
太い針で縫えば、針が折れる事はありませんし、、、
しかも左右のループはバックヨークの巻き縫い上で縫われています。
年代でいうと
革パッチの後半(1954年頃)
↓
紙パッチ ギャラ入り期(1955年~1962年)
↓
紙パッチ ギャラ無しの最初(1963年頃)
こんな感じの期間です。
ループずれだと紙パッチギャラ入りの可能性が高いと思います。
リペア途中で画像を撮りました。
普段見れない、隠しリベットの表側です。
皿型をしています。
これが革パッチ期になると
UFO型になるようです(私の経験談)
そうゆう場面があったら、紹介しますね。
最後に色落ちです。
全体的に色落ちしていたので、裏側の部分です。
所々にムラになった縦落ちが見られます。
インディゴ色が濃いともっとそれがハッキリとわかりますよ。
私が人生で初めて買った501XXがこのギャラ入りでした。
(大学生の頃、バイト代を握りしめて、、、)
ボロボロでしたが、やっぱり感動しましたね!
今でもその興奮を覚えています。
憧れ続けた、、、本物のXXをやっと買えた!って感じでした。
それでは今回はこれで終わります。
では!
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