こんにちは ジーンズリペア&クラフト hands-onです。
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動画解説もご覧ください。
今回紹介するのはこちらです。
全体的にバランスの取れた、いい感じの色落ちをしていますね。
それじゃ、ディテールをチェックしていきましょう。
501です。
Made in U.S.A と書かれています。
バックポケットです。
古着に詳しい人だったら、この部分だけで
大体の年代がわかります。
ざっくりですが、1985年以降です。
赤タブはスモールe
バックポケット裏がチェーンステッチ
ポケット上の補強は 表からオレンジのカンヌキ留め
レギュラーの501に見られる仕様です。
(1985年頃 赤耳の最終モデル でもあります)
アウトシーム部分です。
セルビッチ(耳)を使っていません。
このようなタイプを脇割り縫いと言います。
ビンテージタイプかそうでないかを見分ける
一番簡単なポイントですね。
インシーム部分です。
ダブルステッチになっています。
こうなると1990年代の可能性が高いですね。
インシームがシングル→ダブルへの変更時期は
別の裏ブログで紹介しますので、もうしばらくお待ちください。
裏から見るとこんな感じです。
チェーンステッチになっていて、オーバーロックされていません。
この縫い方を 巻き縫い と言います。
バックセンター、バックヨークに採用されている縫い方です。
巻き縫い専用ミシンというのがありまして
それを使うと1工程でここが縫いあがってしまいます。
とても効率の良い作りになっています。
501進化の歴史において言える事なのですが
シングルステッチ→チェーンステッチへ変更
これがすべての基本です。
大昔(1900年頃)は全部シングルステッチで縫われていたのが
少しづつ、チェーンステッチ部分が増えていきます。
そして、これが最終形態になりました。
この縫製仕様が最もジーンズを大量に作り易いという事になります。
(スソ縫いがシングルステッチなのは、
購入後ジーンズショップでスソ上げを行ったからだと思います)
メーカー側からすると、いかに早く 手間をかけずに 強度を保って
品質の安定したものを作るという目標があるはずですから。
トップボタン裏に 501 の刻印です。
このジーンズの型番である501です。
不思議ですね。
↓
501ボタン裏の 謎を解明 されたサイトからの情報です。
ニューメキシコ州 アルバーカーキ(Albuquerque)工場 との事でした!
↓
工場番号一覧が載っているサイトですが
1990年代になると工場数の増加にて
普通に501番目の工場番号だったみたいです。
(偶然の一致ですね、、、)
内タグです。
日本語になっています。
という事は、日本での販売目的に作られています。
リーバイスジャパンが企画した501だと思います。
赤線部分に注目です。
07 96
1996年 7月製造を意味していると思います。
左の501は工場番号
上にある501はジーンズの品番、、、
紛らわしいですね!
※個人的に工場番号に501を使わないで欲しいです。
1996年、、、
今から20年前になります。
アメリカでは製造から30年経過したものを
ビンテージの部類に入れるそうです。
(100年経過したものはアンティークの部類だそうです)
あと10年経過すると、これもビンテージ扱いになるかもしれませんね。
リーバイス社のアメリカ直営工場が全部閉鎖したのが2003年です。
(最後まで残っていたのが、有名なバレンシア工場です)
古着市場では米国製の501もジワジワと値段が上がっています。
デッドストックはすでに高値になっているとも聞きます。
買うなら今かもしれません。
(2033年頃になると、当時の米国製501が全てビンテージ扱いの可能性も、、、)
最後に色落ちを見ていきましょう。
縦落ち感はあまり見られませんが
自然なメリハリがあって、501らしい?
アメリカらしい?色落ちですね。
(国産レプリカジーンズとはまた違った色落ち)
米国製レギュラー501のデッドストックを生から穿き込むのも
ちょっと昔のアメリカを懐かしむ感じで良いかもしれませんね。
では!
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